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[コメント] 白夜(1957/伊=仏)

とても素直な作品で、最も見やすく、ストーリーも分かりやすい。それが意外だったり。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 かなり小粋なラブロマンスと言った風情の作品で、まるでフランス映画のようにエスプリの効いた話になっている。

 こんな話を監督が作っていることが意外だが、こんなさっぱりした小粋な話も作れるのだと分かって驚く。しかもかなり質が高いので更に驚かされる。何というか、映画作りの才能に溢れた人だったことを再認識させられた。

 しかも本作は後のイタリア映画の名優となるマストヤンニを見いだした作品としても知られている。この時点ではマリア・シェルの方がメインで、それをサポートする形で抜擢されたのだが、実際出来た作品では、明らかにマストロヤンニの方に重点が置かれている。この時点で既に名優としての始まりが見えていたのだろう。その意味でも監督の慧眼が際立つ。

 点数が伸びないのは、単純に私の好みの作品ではないと言うだけのこと。私は人を騙す話というのが苦手で逃げたくなるため、どうしてもいたたまれなくなってしまったから。作品そのものの質は高い。

(評価:★3)

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