[コメント] 地雷を踏んだらサヨウナラ(1999/日)
浅野忠信は好きだし、彼の代表作とも言えるこの映画も本来なら高得点をつけたい。しかし、そうさせないのは、マグナムの写真展で見た一枚一枚の写真の方が、私の心に響いたから・・・。
確かに浅野忠信を見るにはイイ映画。彼の代表作と言ってもイイでしょう。彼の熱演は素晴らしいと想う。でも、ストーリーとしてはいまいち。
私が納得がいかなかった部分は、なぜ一ノ瀬泰三があそこまでカンボジアに執着したのか、その理由を、彼の過去や、環境、背景を映し出していなかった。意図的かもしれないけど、やはり、そこの部分が抜けていると、やっぱり深みにかけるっていうか、彼の情熱が見えてこない。中途半端に日本のシーンを入れるくらいなら、もっと彼がカンボジアへ来ることになった背景や、彼の写真へのこだわりをもっと映し出して欲しかった。
私、以前“マグナム”の写真展を見に行って、報道写真ってすごいって思った。写真を通して、写真家の心・情熱がもろ伝わってくる。命がけで報道写真を撮る人っていうのはそれだけでも、ドラマチックだと思う。今まであまりなかったけど、映画として報道写真家はいい題材だと思う。そこに着目したことはすばらしい。でも写真を見せずに生き方を見せるのなら、やはりこれだけでは情熱は伝えきれないような気がする。写真展で見た写真一枚一枚の方が写真家一人一人の情熱が伝わってきたと思うのは、私だけじゃないはず。
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