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[コメント] バウンド(1996/米)

スリラー、ミステリー、ロマンス・・・コメディも忘れるな!
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







惜しい。もう少しコメディ色を強くすれば良かったのに(観ている最中何故かずっと『ホーム・アローン』が頭に浮かんでいた)。終盤は結構笑えるシーンもあった。この作品の魅力の大部分は脚本の突出した素晴らしさによるものだ。B級映画のようでA級映画だ。奇を衒った演出も無かったように記憶しているし、王道的な良質の娯楽作品だと思う。

前半部で既に二人が縛り上げられている映像が何回か挿入される為、全く予想不可能なわけではない。また、テンポはかなり遅い方だと思う。

だけど終始一貫して目を引き付けられた。

一つにはヴァイオレットのぴちぴちむちむちなファッション。

それは置いておいて、重要なのは語りの巧さ。この作品は表面的にはもちろんスリラーだが、そのスリラーを語る手口はハードなスリラー調ではなく寧ろソフトなコメディ調である。指きりの場面や拷問の場面で確信した。かなり凄惨な行為なのに全然怖くない。演出によってはどこまでも凄くできるのに。それにだんなのシーザー。彼も迫力がないし怖くない。ザコキャラみたいな彼が最後に勝つとは思えないという安心感がある。これは娯楽作品なのだ。

つまり割合しっかりしたスリラーと、それを平易に娯楽的に魅せる語りの手口の融合だったのだ。一本調子ではない。

もう一ついっておくと作品全体を貫くものがある。それは主人公2人の信頼だ。前半部でかなりしつこく2人の信頼関係について意識させられているので、最後までタメがあって観ている人間は気が抜けず期待を抱けていると思う。「マフィア相手のスリラー」と「2人の関係のスリラー」の二重構造なのだ。コーキーが中盤以降画面に登場するシーンが極端に少なくなっていても存在感を発揮していたのもこのためだ。もしやどっちかが裏切るのではないか、という予想不可能感は結局ハッピーエンドな終末になったわけだが、これはこれですっきりしていて後味は良い。

(評価:★4)

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