この物語の中心は「地球をちょいと動かして惑星との衝突を避けますよ」というものだ。もうそれこそかなりの「うっそ〜〜ん！」だ、さらにそこに「地底からアホみたいにでっかいオットセイだかトドだかの化け物が出てきてしまいました、怪獣映画でもないのに」という事でさらに「うっそ〜〜ん！」なのだ。その時点で最初の「うっそ〜〜ん！」がかすんでしまうと思う。

大きくても２・３倍にして欲しかった。大きな嘘の後の嘘は小さいほど良い。

大きな嘘の周りに小さな嘘をちりばめるとちょっと本当っぽくなりません？多少の生態系の変化という事で。そうすれば「ゴラス接近による異変」という事でいきなり何の説明も補足も無く化け物が出てくるより良いと思う。

それとは逆に人間がリアルだった。金とメンツの話しかしない『政治屋』、大成功と大失敗の話しかしない『科学屋』、自分達の未来がかかっているのにもかかわらず無関心の『一般人』。彼らの起こすドラマを見ていると『人類滅亡の危機』をただ先送りしたようにしか見えないのが少し悲しい。