コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 汚れた英雄(1982/日)

ナイスなガイがホットなマシンにまたがり、クールに決める(あー恥ずかしい)…といった80年代のバブリーな雰囲気はよく伝わってきます。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 原作は文庫で4冊分もあり、成り上がりものの傑作の一つだと思っている。それを一本の映画にするのは最初から無理な話とは思っていたが、ある意味本当にすごい映画化だった。

 共通するのは主人公の名前と、バイクレーサーであると言うだけ。後はいくつかのコネタに共通性があるだけ。その代わりにレース風景と、主人公の周囲の人間の主人公に対する関わり方を入れただけだった。主人公がなにを考えてるのか、そもそも本当にこいつ主人公なのか?という存在であり、今ひとつ何を考えてるのか分からない完璧超人の主人公に振り回されるだけの周囲が描かれるだけだった。

 良く言っても草刈正雄のプロモーションビデオ。あるいは派手なレース風景だけを描いた作品としか言いようがない。一本の映画として全く成立してない。大体からして物語がない。そもそもレース途中でスポンサー探しって時点で設定そのものが破綻してるとしか思えないのだが?歌手がお色直しのためにステージ中に貸衣装屋に駆け込んでるようなものじゃないか。80年代の”オシャレな映画”ってこんなもんだったか?

 ローズ・マリーバトラーの歌をバックに展開するレース風景はたしかに派手で見応えがあるが、これもオートレースに興味がないと単に冗長なだけ。対象がニッチすぎる。

(評価:★1)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。