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[コメント] アメリカン・ヒストリーX(1998/米)

内容はハードな映画だがなかなかの秀作。
わっこ

**ネタバレ注意**
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憎しみは憎しみしか生まないという悲劇を人種問題と絡めて描いた秀作。構成、演出がうまく、最後まで画面から目を離せなかった。特にデレクが更正する理由が過去のこの手の人種差別系の映画ではなかった展開で印象強く残った。エドワード・ノートンの演技も最高でデレクというキャラの存在感が映像の中で際立っていた。特に白人至上主義だった更正前と憎しみあう事の愚かさを知った更正後で性格が変わっているのに、どちらも魅力あるキャラに演じあげているのはさすがという感じ。特にデレクの恋人役フェルザ・バルクとデレクの妹役ジェニファー・リーンの2人との関係において上手く対比して表現している。ただ、不満な点として映画の中では白人過激組織の中からデレクがあっさり抜けてしまっていてその後も特に争いが起こるわけでもないので、もう少し争いがあっても良かったと思う。ダニー役エドワード・ファーロングも悩める少年の役はやはり上手い。内容はハードだが映像がきれいで、音響も上手く使っている。ラストでは黒人の校長がもうちょっと彼の身辺に気をつかってあげればなどと考えてしまったが、それにしてもアメリカの人種問題の根深さを考えさせられてしまった。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ドデカプリオ[*] セント[*]

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