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[コメント] 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼(1997/日)

今回もやってくれました。見事な伏線、巧みな演出、最高の登場人物、絶妙な展開、高度な台詞回し、そして何よりも、バレバレな他の映画からの引用。 2003年3月24日テレビ鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







凄い、凄すぎるぞ、名探偵コナン!

冒頭からいつも通りの展開でおっさん眠らせて(麻酔銃の針は何処へ?)事件解決。全く観客の心を掴めていない(っていうか、こういう展開を俺が嫌いなだけだが)オープニングで、がっちり突き放し、そしてご丁寧にも博士から支給されたグッズ(大体そんなモン作ってる地点で凄すぎるよ)を紹介するオープニング。

いやぁ、冒頭から唖然としてしまった。凄い、凄すぎる。

その後はアホらしい台詞回し。なんて丁寧な映画だろう。わざわざ少年少女に分かり易い様に、なんとプラスティック爆弾の作り方まで教えてくれる。へぇ、今時の少年少女ってプラスティック爆弾の製造法を知らないと物語を楽しめないのか・・・

初っ端からアホらしさに、もはやついて行けず、コメディと割り切って鑑賞を始めたわけだが、凄いなこれ。

伏線張ろうとしている事見え見え。ラストでどのビルを爆破しようとしているかすら開始30分で掴めてしまう’掴み’のオープニングは特筆モノ。そして明らかに間抜けで能天気で低知能な登場人物に、こじつけたような推理。先の読める展開に、緊張感の無い演出。台詞も不自然で、説明台詞やいらない台詞も多々あり、おまけに『スピード』から、いや、『新幹線大爆破』からネタをパクってくる始末。さらに素晴らしい事に、この映画、頭の鈍い自分ですら、最初に犯人から電話がかかってくる地点犯人がわかってしまった。

大体なんでこんなにスペクタクルやりたがるのか理解に苦しむ。少年少女にウケるアニメ映画ってビル爆破して、人殺す事なのか?わざわざ大掛かりにビルを爆破する必要性を感じられないし、あの少年探偵団の奴らも友情出演程度で出演する必要性は無い。ラストのビル爆破も、なぜコナンがあそこまで行き着けるのか説明不十分。まぁ、説明不要のご都合主義映画だから仕方あるまい。

しかし、一言言おう。推理モノでご都合主義はいくらなんでも酷すぎる。何がやりたいのか、どの年代を狙っているのか、何もかもが素晴らしく読めない。これこそ本当に「ドラマを引き伸ばした映画版」の言葉が相応しい映画。

凄いのは、ここまでやってラストじゃ恥ずかしい台詞を吐く女。「だって赤い糸は繋がっているかもしれないでしょ」だと?もういい、もういいよ。うん、そこまでこじつけんでええって・・・疲れるからやめれ。

(評価:★1)

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