[コメント] フランケンシュタイン(1931/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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● fufu的 子どもの頃の フランケンシュタインのイメージは、 もちろん 詳細は覚えてないのですが、、 イメージだけは、ハッキリ持っていたのが、このフランケンシュタインやドラキュラ伯爵でした。
自分の頭の中のフランケンシュタイン イメージは、 つぎはぎだらけで、 四角い顔の大男! ちょっと小さめの ピチピチの洋服を着ている。 怪力だけど、頭は弱い・・ 「フンガー フンガー」 くらいしかしゃべれない (ってそれは 怪物くん か? f(^ー^; )
狂った天才科学者が、嵐の夜 死体を繋ぎ合わせて蘇らせた 生命体!! (※ 本当は実験は失敗し、生命を与える事はできなかったのだが・・ 怒った博士は、死体の首に大きな釘を突き刺したっ!! そこをめがけて落雷っ! 雷のショックで生命を得た・・ ) みたいに、、ストーリーまで作ってたんですが、 ビミョーに違ってました・・f(^ー^;
…しかし、使われていた脳は、犯罪者の脳だったため・・ 恐怖のモンスターとなってしまった。
そんなイメージでした。
けど、、「ミツバチのささやき」で目にした、フランケンシュタインの映像は、 見た目は、記憶に残っているイメージと同じなのですが、、どことなく哀愁を帯びて・・ 変な言い方をすると、とってもメルヘンチックだったのです。
なにせ、可愛らしい少女と花を水に浮かべて戯れていたのです・・
気になって、観ました。
たた・・ たしかに、恐怖映画でした。 それも、その後 多くの模倣を生んだ インパクトある作品と思います。
人々の記憶に残るだけの"大きなテーマ"がうかがいしれました。
フランケンシュタイン博士によって 命をあたえられた 怪物は文字通りのモンスターです。
自分の中の 博士のイメージは、狂った科学者(マッドサイエンスト)みたいな存在で、 それこそ、改造人間を作るショッカーみたいなイメージだったのですが・・ 実際は、風変わりではあるけれど、それなりの"社会的権威"を持った博士 (言ってみれば名士)でありました。
さて、、モンダイの少女と一緒に戯れるシーンであります・・
モンスターの頭は、少女と同じく きっと無垢であったとも とれるのです。 少女は、美しい花びらを摘んで 水面に浮かべて遊びます。 それを見つめる二人・・ ( 少女と モンスターの事です。) きっと、少女もモンスターも、ああ・・綺麗だ、、と思っているかの描写です。(台詞はありませんが)
水面に浮かべる 花びらがなくなったあと、
怪物が浮かべようとしたのは、
目の前にあった 美しいもの・・
花びらは、水に浮いたのですが、、少女は水に浮きませんでした・・・・・・・
きっと、怪物は、そんな事にも 考えおよばなかったのではないかと思うのです・・
…なんだか、、深いです・・
それはまるで、現代社会(2002年現在)の 社会問題すら浮き彫りにしているようでした。?
実際に、犯罪を起こしたのは、"モンスター"なのでしょうが、 本当に責任を負わねばならないのは、誰でしょう????????? その"モンスター"を作り出した 人?≒ 社会??≒ 体勢??? 等々・・ なのではないでしょうか・・・
ラスト・・ 死んだとばかり思ったモンスターを造った博士は、、 どうやら生き延びたようですし・・
しかも、、助かった事に対して、、「乾杯!」 です。 思いっきりの皮肉かと・・・ ブラックです・・・
ほんとうに怖かったのは、どこなんだ?
と、、考えた時、、また怖くなってきました。。。。。。。。。。。。。。。。
2002/12/03記
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