[コメント] 達磨はなぜ東へ行ったのか(1989/韓国)
観る者を選ぶ映画
人間存在の根本ともいえる深いテーマを取り扱った作品。単なるアートフィルムなんかではなく、ひとつの「公案」であり、「禅問答」であり、動く「十牛図」にほかならない。しかも美しい・・・
だが残念ながら、思弁的な語りという手口をとらない公案が、一般の人々にとっては矛盾に満ちた難解なものであるのと同様、この映画も万人に理解できるわけではない。 確かに、公案のなんたるかを知らない者はおそらく、この映画の主題さえも十分には理解できないだろうし、「十牛図」の知識がない者にとっては、牛と少年の出会いさえも意味をなさないだろう。いや物語の全体が無意味であるとさえいえるのではないだろうか。
残念ではあるが、あえてこのような映画を作ってくれたペ・ヨンギュン監督には感謝! (「感謝」というのは、自分は落ち込んでいるときは救いを求めるようにこの映画を観てしまうから)
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