[コメント] MONDAY(1999/日)
ユニーク。茶番だ!と思わせておいて、現実を見せる。ギャグとイデオロギーがシンクロしていてユニーク。楽しめました。途中から見たほうが面白いかも。
テーマは「銃」だ。「銃」を持つ社会に対する挑戦ということである。しかし矛盾も多い。いかなる理由であれ自分で発砲したことを正当化しているわけで、このことから逃れることはできないだろう。そして何よりも日本の社会における「銃」の存在はまだまだ非現実的だ。確かに犯罪は増加傾向にあるが、銃は相変わらず限られた者の手によってのみ使用されている。
が、しかし、である。
この映画はそういう非現実をも全て知り尽くした上で作られている。
従って、ラストの幻想シーンで、最もこの映画のクライマックスとも言える面白いシーンで、この映画の全てが明かされるわけだが、それも茶番である。茶番であることがこの映画の信用度を高めている。警察やヤクザが「銃」を次々に投げ捨てる。このシーンの茶番的なところがこの映画の全てであろう。素晴らしい出来だと思う。
特にラストシーンは映画的だ。銃弾がテーブルから落ちようとする。このシーンに時の流れと主人公の心理、そして追いつめられた心境、現実と妄想など全てが詰まっていて印象的。
他人にお薦めした1本。
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