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[コメント] デモンズ(1985/伊)

破壊力は抜群で、特殊メイクのお遊びが楽しい。ヨタヨタ…ではないスラッシャーなゾンビの成功例と言えるかも。ただ、舞台が限られたせいか中盤でダレる点が惜しく、もっともっと不条理な脚本であってほしかった。容赦なくブシャアと!ね
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
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脚本上、映画館という狭い舞台で繰り広げられることになる。その為かゾンビとの格闘の連続でマンネリが生じる。そこで挿入されるのがチンピラ達の乱入である(笑)。映画館に突入する…というか招かれる展開は巧いと思うが、そこから物語の中心になっていたキャラクター達に絡んでこないのはよろしくない。仲間になるのもよし、敵対するのもよし、彼らとコンタクトを取ってほしかった。ゾンビになってからじゃ遅すぎる。以上、このチンピラプロットが余計といえば余計で、物語の「ダレ」を生んでしまった…。

ヘリコプターが墜落してからの展開は見事。まず、墜落したヘリコプターを目前に「どうしてこんなところにヘリが!?」と単刀直入に口にしないところが良い。つまり、起こるべくして起こってしまった事態を悟り、地獄を悟っているシーンだと言える。屋上に出て、隣のビルの窓ガラスを目にしてから二人は本当の地獄を確信する。下界への脱出に成功してからも同様、徐々に事態を把握し、言葉少なげに街を駆け抜ける姿は印象的だ。まさに鑑賞する人間も目で地獄を味わうシーン。二人は運良く車に拾われ、遠く星が見える彼方へ向かって疾走する。この「やるせなさ」こそ思い切り『ゾンビ』で、好きな人には堪らなく爽快(というか快感?)なわけだ。そして、エンドロールが始まり…と思いきや、シェリルがゾンビになり子供に撃ち殺されてしまう。ジョージはただただ愕然とし、言葉を発することができずにTHE END.....女子供容赦ねーぞ!という不条理さは目を見張る。だからこそ、中盤でダレたのが惜しいんだよな…。

従来のゾンビに捻りを利かせた「悪魔」っぽい容姿は新しく、オリジナリティーがある。スラッシャーの描写もなかなかだと思う。皮膚が剥がれる感じと液体(血液)の感じがとても良いぞ。あと見逃せないのがBGM。特にロックの使い方は最高に心得ている(笑)

敢えて仮面の男はスルーしたが、確かにこいつも減点対象ではある。こんなところで不条理をアピールしてほしくなかったんだが。ただ街が壊滅していたところを見ると、悪魔(?)からの使者はこいつだけではなく、いたるところに存在していたのかもね。人間界を滅ぼす使命というか(いかん、話が膨らんできたぞw)

(評価:★3)

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