[コメント] ミッション・トゥ・マーズ(2000/米)
映像によるメッセージ伝達に古典的本格SFの映画化の一つの典型と完成形を、そしてティム・ロビンスに漢を、見た!
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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もちろん!「漢」と書いて「おとこ」と読む!
あの死に様ほど見事で冷静で熱い「漢」っぷりがあろうか。「あなただって同じことをするはず」と自らの命を顧みず自分を追う最愛の人を見て、それをどう止めるか。その答えはきっと「あなただって同じことをするはず」という中にある。それを冷静に演じきったティム・ロビンスの死に様に心が震えた。
それになにより本格SFとしての完成度の高さにびっくり。
高度に発達した火星文明が地球文明の産みの親、という設定は古典SFではそう珍しくないアイディアだが、そのことを映像だけで説明しきった本作は、その意味でSF映画としては巨大な一歩を記したのではないだろうか。
隕石衝突による惑星規模での文明消滅と、多数の宇宙船による惑星間移住、最後の希望としてのDNAレベルでの文明継承へ。そして継承者への伝達。
その過程を映像だけで描き切った本作は、SF映画がSF小説に肩を並べうる地点にまで成熟したことを示した。この意味でSF史上に特筆すべきものとなったのではないだろうか。
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