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[コメント] 千里眼(2000/日)

いやあ、好きですよ、これ。もっと人気が出てもいいんじゃないですかね……カルトムービーとして。
空イグアナ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







原作者は、冒頭からミサイルテロで、読者の気を引こうとした、と書いてたけど、映画では、冒頭からテレビゲームみたいなCGで脱力させてくれる。

しかもこのすぐ後に一番笑ったシーンが続く。おおお!大槻義彦教授ではないか!「催眠で人を自殺させることは不可能。」と解く姿は、演技と言うより、オカルトを斬る姿そのまま。心理学者の役名を与えられてたけど、これならいっそ、本名のまま出て、「そんな非科学的な団体は許さない!」とまで言ってしまえばよかったのに。

観音像に水野美紀や子供たちが歩いていく映像は、いかにも合成といった感じの曇り空が情けなくなる。それと同時に見ていて、デジャヴを感じた。合成の空、巨像、その下に群がる人……。どっかで見たなあ、こんな映像−−−そうか!『大魔神』だ!2000年公開の映画が、『大魔神』と同レベルとは驚きだ。いや、はっきり言って『大魔神』のほうがかっこいいぞ。

さらには安直な『マトリックス』のモノマネワイヤーアクション。いやあ、かっちょいいですよ。

さよならジュピター』や『シベリア超特急』に次いで好きです、これ。カルトムービーとして人気が出ないのはもったいない。思うに、本作品が、「さよなら…」や「シベ超」に追いつけなかった原因は、小松左京水野晴郎ほどの、超大物の名前が無かったことではないでしょうか?

ところで、これら3作に共通しているのは、いずれも原作者が脚本を書いていることなんですよね。

(評価:★4)

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