[コメント] 電話で抱きしめて(2000/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
気になるトコが多すぎて内容まで到達できなかった。だからその理由を書こうと思う。なんと7つもある。
まず第一に同意見の人が多いみたいだけど、内容と邦題が全くそぐわない。ここまでひどいのはあんまりない。この邦題を決めた人は本当に映画を見たのかと問いたくなる。ひと昔前のトレンデーラブシネマみたいなタイトルだ……。
第二に人物描写が浅い。設定としてのキャラクターはハッキリしているのに、どうしても立ってこない。感情移入できない。主題とは関係ない事を詰め込みすぎて、人格まで到達できてないんだと思う。
そう、詰め込みすぎ。これが第三。主人公に一度にたくさんのヤッカイ事(仕事・犬・事故・家族・父の入院)が同時に起こってパニックになるって主旨は理解できるけど、その一つ一つの説明はもっとシンプルで良かったと思う。主人公がパニックになるからって見る人までパニックにさせちゃいけない。
第四、これも詰め込みすぎ。第三がストーリー・構成なら、こっちは登場人物。もう無駄だらけ。事故相手は色を出す事ないし、あまつさえそのママまで出てくる必要あるんだろうか。子供のジェシー、秘書のキム、婦人会(?)の会長さん、特に後半の旦那などなど、登場させるだけさせて、ほったらかし。主と従がハッキリしてないから見ててつかれてくる。
第五にユーモアセンスがトホホ。ジョークがどれもこれもハズしている。言い争っている時も、ただただ見苦しく気まずいだけで、微笑ましく見られなかった。仲直りしてハシャイでてても、なんだか内輪ウケって感じで見る人は取り残されてる感じ。救いがないのは「取り残されても、ま、いっか」と思えちゃう辺り。
まだまだ続くゾ、第六。メグ・ライアン。彼女は『インナースペース』からのファンだけど、その仕草や言い回しがとってもコミカル。だからこそ愛おしい。この作品ではそれを十分に出し切れてない。多分メグ・ライアン自身持てる力で頑張ったと思うけど、脚本が悪いのでどうにもならない。とてももったいない。メグ・ライアンが今尚キレイなので+1(^-^)
ラスト第七は“間”。見る人がふっと休んだり、気を抜いたり入れたりする間ってのは絶対に必要だと思う。この作品は信じられん事にそれが皆無。次から次への慌てすぎの浅い展開。加えて強弱もリズムもない。だから最後のパパの回想シーンも何の感慨もない。
メグ・ライアン出演の映画でガッカリしたのは、これがはじめて。とても残念。
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