[コメント] 路上の霊魂(1921/日)
カットバックによる延々たる場面対照、演劇じゃこんなの出来ないぜと面白がっているのが伝わってくる。英百合子の狂った令嬢はなぜ狂っているのかよく判らずとても強烈。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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でっかいクリスマスツリーは結局諦めたのだろうか。
アイリスや二重写しなどこれも面白いのか使い過ぎだが、画的にはいい構図もあり退屈しない。小山内薫と別荘番の老人が白髪面長でそっくりで、これは二重人格的な仕掛けな訳で意欲的な手法なのだが、観ている最中は画質の粗さもあり同一人物かと見紛いややこしい。まあ、後で判るからいいんだが。
博愛主義でパターナリズムな「憐れみ」を主題とする物語はいかにも大正時代。御主人の恣意でしか救われないのでは仕方がないと気づいてマルクス主義が台頭するという時代の流れなのだろう。本作の憐れみにはすでにどうしようもなく空々しさが入り混じっている。
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