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[コメント] ざわざわ下北沢(2000/日)

思ってたより面白かった。
蒼井ゆう21

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







題名の通り「下北沢」が舞台。ヒロインの女の子を軸にヒロインが好きな男、ヒロインが働いている喫茶店のママ(りりい)、そこに来る役者のオジサン(原田芳雄)、その他下北沢に住む人たちの日常が淡々と描かれていく。

■ヒロインの女の子の顔が見る角度によって大分違った。一瞬一瞬の顔よりも、その間隔の総体、顔の変化の動的な過程が「かわいい」と言える人だと思う。そういう意味では映画向きなのだろうか?

■人々の日常が時にクロスオーバー式に錯綜し、ラストの噴水シャワー、という日常のなかに生まれる非日常的要素によって人々が一緒になるところがちょっとマグノリアっぽいと思った。

■下北沢に集う若者たちの日常にいまいち入り込めなくて彼らの気持ちがわかるようでわからない。もし彼らの日常が「若者」を代表しているのだとしたら、ぼくにとっては疎外感を感じる部分が多い。

■ヒロインは自分の居場所に或いはその居場所にいる自分にどこか違和感を感じているように思えた。それが下北沢を離れる理由のひとつでもあるのかもしれない。

下北沢という場所は何かをやっている人、やろうとしている人、やった人たちが集まるような場所のような気がする。彼女は去年の今日と今年の今日を見比べ、自分が何をやっていたのか、を思う(そして変わらないことに気づいているのかもしれない)。彼女の淡々とした生活のなかにみられる違和のようなものは自分が何をしたいのかがよくわからないということに関係しているのではないだろうか。そして下北沢という場所はもしかしたらそのようなことをより敏感にさせるところなのかもしれない。

彼女は下北沢を離れた。でもそれは下北沢が嫌いとか下北沢からずっと離れるというよりは、むしろ彼女は下北沢に戻るために下北沢を離れたのではないだろうかと思う。何かをやる何かを見つけるために・・と書いたが、なんかもっと漠然としたような感じがしないでもない。うーん

■広末一瞬しか出てない。

(評価:★4)

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