[コメント] 大魔神逆襲(1966/日)
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冒頭からお山の荒神様暴れ出して村落崩壊、荒神様はお怒りじゃと祈る農民たち。彼等とどう関係があるのか不明な山腹の村に場面は急展開。村から木樵たちが人さらいにあう。命からがら戻った一人が、地獄谷に連れていかれた。救い出すには誰一人入ったことのない魔神のお山を越えるしかないと伝え、父ちゃん(本郷功次郎ほか)連れ去られた子供ら4人が救出に向かう子供向け冒険映画。この子らは武家人みたいな立派な着物を着ている。落武者の村なのかも知れない。
木樵を連れ去ったのは大魔神ではなく戦国武将の安部徹。世界征服のため黄色い泡吹く地獄池から硫黄採掘、火薬製造に被拉致者を苦役させる。逃亡はかった本郷は池に叩き落される。仕事終わったらお前らの村へ案内せいと安部はと命じ、拒否する木樵たちを池に叩き込みかける。
子供らはとんでもない岩山に向かう。イソップ童話のように出てきて警告する木樵の北林谷栄。ロッククライミングして辿り着く頂上に鎮座まします埴輪魔神。子供らが要件伝え、安倍の部下に見つかって逃げ(弟は弓を使っている。やはり落武者かそれとも山人か)、橋は崖下に落ち(弟の杉作長友宗之が続いて落ちかけてうわあと叫ぶカット繋ぎが笑える)かけ直し、安部配下の小屋から飯盗む弟の面白いサイレント風コメディ。
弟は雪山の予知夢を見て起きると一面の雪景色。子供ら銃で狙う手下に魔神の分身の鷹が突撃し、相打ちになり鷹が血を流して死ぬと埴生の眼から血が流れる。子供向きなのにこの監督らしいエゲツない演出がヒットしなかった原因に見える。
子供のうち一人は急流に流され、二人は雪山で眠ってしまって起きない。賢そうなもう一人二宮秀樹(マグマ大使のガム役の由)は、これはお山を汚した罰なのでしょうか、お怒りを鎮めて二人を助けてくださいと投身。埴生は立ち上がり大魔神に変身。魔神は起床した二人に投身した子を渡す。
魔神のお怒りはもちろん鷹を殺されたせいで。爆弾工場に殴り込み。その乱暴は前二作と同じだが、吹雪の大魔神はいい画になっている。安部は硫黄の池に叩きこまれる因果応報。折角の爆弾使わなかったのは間抜け。父と子は再会し、一同神様に膝間づいてお礼。大魔神は埴生に戻り、粉雪になって消え去り、鷹は飛び去るのだった。
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