兄弟愛も、親子愛も、刑事と泥棒の奇妙な友情も、余りに都合良く薄っぺら過ぎ。さらに致命的なのは悪役のショボさ。弱いし、微塵もカリスマを感じさせない奴が、あれほど周りを困らせてるってトコロで話が終わってる。

話なんてどーでもいいってのはアリだと思うが、どーでもいい割にはいろいろ詰め込もうとしている気配を感じ、少々ウザったい。逮捕や更生話は置いといて、車と車泥棒にとり憑かれた奴らに肉迫して、「やっぱり泥棒は良くないよ」みたいな輩を鼻で笑うくらいの偏愛パワーで突っ走って欲しい、というのが個人的希望。要は車泥棒版『ルパン三世』が見たかったワケで。