[コメント] 銀嶺の果て(1947/日)
甘っちょろい美談が鼻につくって人もいるかも知れないけど、私はこういう気持ちは忘れちゃイカンなーと思います。
狡猾で冷淡な強盗役の三船敏郎、非常に、非常に!!!!オトコマエです。時代劇以外の彼を見るのは初めてだったので幻滅しないかと心配だったんですが、現代劇でも全然いける!と確信しました。彼は声もいいね!うん、美声だと思う。
作品的には雪山の雪崩シーンなど、現代だったらもっとすごいスケールの映像で魅せてくれるんだろうけど、この作品はスケールも大きくないし、とても小ぢんまりしている。それなのにあの緊張感は何なんだろう。今の映画と何が違うんだろう。分からないけど、引けを取らないどころか、今の映画よりずっとスゴイ。恐らくアップとかが少なく、遠い場所から撮っているシーンが多いからなのかな。遠巻きに見せる事で客観性を持たせているから、その他人事みたいな視線が恐ろしくなってくるっていうか…。何言ってるか自分でもよく分からんけど。
そんな雪山の手に汗握るシーンも素晴らしいんですが、この作品は優しさを持ってるのがまたいいなーと思いました。甘っちょろい美談が鼻につくって人もいるかも知れないけど、私はこういう気持ちは忘れちゃイカンなーと思います。
少し間延びしたような退屈なシーンもありますが、犬と若山セツコの甲高い声が無駄に作品を引き締めていたとも思います。
----------
08.04.28 記
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。