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[コメント] キッド(2000/米)

「夢のないディズニー作品」。この映画の何が良くなかったのか、よく考え直してみて、コメントを書きなおしてみたら、★3→★2になった
peacefullife

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







過去の自分が、現在の自分の前に現れる。その設定自体には面白さを感じた。予告編も見て、期待して劇場に観に行きました。(期待すると外されるので、期待しちゃいけないんだが・・)

しかし、作品を観て、「これは何か違うよ」と思った。それはきっと期待しすぎたからだと思い、★3をつけたのだが、、「なにか違う」その理由を考えてみた。なかなか言葉に出来ずにいたが、不充分でも言葉にしてみる。

<過去の自分が現れたらどうする?>

突然目の前に過去の自分が現れた際、自分がどうするか。そりゃ腰抜かすんだろうけど、、私ならまず、自分の記憶を辿る。子供の頃、、逆の立場で経験してる筈だろ? と思う。そうじゃなければ、その子供は、パラレルワールドからやって来たか、または子供が去った後にタイム・パラドクスが発生し、現在の自分の姿が豹変する(かもしれない)

ちょっとそういったことを考えた後、どう接するか考える。 「君が見ているのは、本当に自分の未来の姿だと思うかい? こうなりたくないのなら、君が努力をしなくちゃいけないな」と言ってあげたい。自分にキツイお灸をすえる。その結果、自分の存在が消えるかもしれないが、それでもいいだろう。彼のためにも、自分のためにも。パラレルワールドからの来訪ならば、自分も消えやしない。あっちはあっちで別の大人になるだろう。

そして、「昔の自分」を見つめたあと、自分自身についても考える。「夢」として追っていたものを、今でも追い求めたいか? いや、私は違う。当時の夢は、当時の夢だ。夢をどこまでも追い続ける姿も美しくはある。だが、今ある場所での自分のやるべきことを探すことの方が、今の自分にはもっと大切に思える。

プロポーズの場面は良かった。単純にわかりやすく、「俺って度胸もなくしてしまったのか」なんて思う場面。これは良い。

しかし、やはり「夢」については疑問だ。昔の自分に「どうして夢を諦めてしまったの?」などといわれても、「そのうちわかる」と答えてやる。「どうしても嫌なら、君が努力するんだ」「未来は変えられるかもしれないよ」そう言ってやりたい。「俺は、今の状況でも必死に生きている。子供の時に描いていた夢を叶えることも素晴らしいことだけれど、君にもいつかわかるだろう、今のこの俺の気持ちが」って言う。

<自分の未来を見る>

最後の方で、自分のさらに未来の姿を見せられて、ここで完全にゲンナリ。

なんだそりゃ、、なんでパイロットになってるんだよ。

俺は自分の未来なんて見たくない。誰なんだ、自分を過去からひっぱり出したり、見たくもない未来を見せる奴は。きっと悪魔だろう。

「ほら、おまえは未来にはパイロットになれるんだぞ、良かったな」

と、甘い言葉を囁いて、堕落させようとしているのではないか。堕落した結果、現在より悪い状態になる。そうなったら最後、パイロットになんてなれる訳がない。

そこまで考えて、やはりこの作品には「夢」はないと思った。あるのは「悪魔のいたずら」だけだ。そして、★は2つになりました。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)m[*] アルシュ[*]

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