[コメント] パトリオット(2000/米)
タイトル通り、これはパトリオット(愛国者)の映画だったはず。なのに、妙に不自然さがあふれている。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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『ブレイブ・ハート』が私なりには最高の出来だったため、この映画には多大の期待をかけていた。勿論映画評などもちゃんとチェックして、ちょっとまずそうだ、と言う情報は入っていたけど、敢えて気にせずに映画館へ。
冒頭の部分は、まあ良し。男と映画には戦うための理由が必要なんだから。中盤…ちょっと待ってくれない?違和感が入り込む。後半…違和感の正体が分かる。簡単な理由だった。要するに「愛国者」の質が変わっているのだ。
30年前とは違い、この映画では史実を描くに当たっても様々な配慮がなされている。コミカルに描かれてはいるが、これは名目上フランスとの共同作戦だという事実を踏まえているし、黒人の自由まで謳われている。そう言うのも「愛国者」として入れなければ映画は作れないのだろうか?それが乗り切れない部分となって残る。
メル・ギブソンも野生味がすっかり抜け、ヴェテランの強者と言った風情。あくまでクールに、若者の気持ちの高揚を抑え、自分の位置をはっきりと認識させる。これは一つの英雄の描き方には違いないが、今のところギブソンはそこまで老成しているように見えない。もう少し野性味あふれた暴走を期待したんだけど。
悪い映画とは言わない。ただ、期待が大きかっただけに、気になる部分が多い。
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