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[コメント] 17歳のカルテ(1999/米)

ありのままの自分などという傲慢極まりない手前勝手な理屈がまかり通る現代への箴言。結局、病気じゃないのよね・・・。そして今の日本の精神医療にボーダー押し掛け大混乱なのもこれみりゃ分かる。
相田くひを

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







映画「17歳のカルテ」

 中原中也の詩で「骨」というものがある。小松菜やほうれん草のおひたしを食する度に「ほらほら」とその詩を思い出してしまうのだが、まぁこの妙な取り合わせについては詩を読めばわかると思う。青空文庫にある。

 まぁ自分の骨など見ることはあるまいとタカをくくっていたのだが、先日、ちょいとしたはずみで指を2本ざっくり切ってしまった。沢水で傷を洗った時どくどく流れる血潮の中に一瞬真っ白な骨が綺麗に見え、また血が覆い隠した。その時脳裏を過ぎるは「おひたし」だった。

 とまぁキーボードを打つのも難なのであるが、こういう時にかぎって会社のノートパソコンが新しくなったりして、難儀しながら喜び勇んでこんな文章を打っていたりするのだ、痛たたたたた(゜;)/。あ、この文章は治ってから公開するんで今は恐らく元気でしょう。なぜ時間差置いているのかっていうと、同情されるのが苦手なのだ。自分の弱みを晒すような醜態は避けたいからなのだ。恐らく今ではピンピンしておるわい。ぐあははははは。

 で、腱も千切れかかっていて縫合した。神経も切れて小指の先の感覚も無くなっていたのだが、不思議なことに小指の感覚が戻りかけている。医者に聞くと、一度切れた神経でも年に0.5mm程度成長し、かつ近くの神経にバイパスを作ろうとするらしい。ちょうど小指の真ん中から片側が麻痺しているのだが、日に日に麻痺側に神経がバイパスされているようで、感覚を取り戻そうとしている。人体とは不思議なものだ。

 さて、新しいノートパショコンでインターネットをしていると、こういう時に限ってリスカ云々のHP、腕にうっすら傷つけて「あ。血が出てきたりゅん♪」な自己顕示欲バリバリのリスカ画像を世界に配信♪まさにIT時代の国の恥、に出会ってしまう。伝説の南条あやレベルのリスカ通り超したなぞの肉塊画像なら国際的画像価値もあろうが(というかアレの実物見たわしトラウマになっているぞ・・・・ブルブル(ρ_;))んな覚悟もへちまもねぇプチキチ(プチきちがい)炸裂リスカだぁぁぁ?こちとらグチャグチャに縫って大体10針かねぇなんて思ったら、数えたら11針で、もう一度数えてみたら12針で、でも数えるうちに気分悪くなったので正確な数は見なかったことにしておいて包帯まいたくらいの重傷だってぇのに、そないなヘナチョコ猫リスカひっかき傷程度の自意識を全世界に公開しやがって死にくされこの馬鹿野郎ヽ(`△´)ノ キーキー・・

 と会社の新しいノートパショコンにチャランポヒザ蹴り加えそうに(゜;)/なるのをじっと堪え(備品だもの・・・リース品だもの・・・)ネトサーヒンにいそしむ私であった。

 と何のマエフリなんだかわけわかめであるが映画「17歳のカルテ」である。前評判としてはボーダー患者に辟易した某精神科医が某2ちゃんで、「17歳のカルテなど見たくもない、でもボーダーの人は見るのでしょうね。ふっ・・・」 っと全世界の精神科医の九割九分一厘三厖(分裂発症率のぞく)の声を代弁してました。  私も同じく ああ゛〜ん?ボーダーが主人公の映画ぁぁぁ??? っくっだらねぇ、どうせ自己愛バリバリの金持ちのワガママ娘が主人公での自意識過剰、自己顕示欲過剰、自己愛過剰の自分しかねぇソコソコ美人のクソが芸術家になりてぇだタワゴトかまし、氏にもしねぇくらいリスカこいてODかまして逆ギレして、世界中が敵で倫理観無いから即マンコかまして・・・  っと0.01秒間に妄想山脈無酸素登頂しまくるほどの過剰な電波を受信して、恵比寿ガーデンプレイス(当時、公開されてたハコ)焼き討ちの幻覚に難波犬助の霊が降臨して火炎瓶50本作りかけた相田くひをさんでしたが(゜;)/コワレ なにやら好評のようで恵比寿の映画館ではロングラン上映、あああ・・・分裂病親和社会ここに極まれり、祖国の復興を祈り南洋に散りった英霊のみなさんゴメンナサイゴメンナサイ鬱だ氏膿プラーン(ここまで0.03秒) # と脳内シナプス焼き切れそうになったのですが、近所のTSUTAYAにビデオが3本も入荷してまして、ぼくの背後霊の瑠璃子さん(電波の人その2)が「見れ・・・」というので借りて見てみました。ええ、当然のことながら、くくく、何がボーダーだっ、この性格破綻者めWEBの日記で馬鹿にしてやる、うりゃおりゃ(゜;)/、というただ黒い企みのみで借りた「17歳のカルテ」なんですが、これがまた実に感動的で良かったんすよヽ( ´ー`)丿  ところで、オマエの方が人格破綻者だ相田!って電波飛ばすのヤメテよ(゜;)/>デンプァ

 ネタばれしない程度に書くけど、時代は1967年、主人公のスザンナは何だかわけわかめになってアスピリン一瓶に酒飲んで精神病院にぶち込まれた17歳のボーダー娘。まぁ普通はそんな程度で病院ぶち込まれることなど無いんで、相当余罪があって両親ほとほと手を焼いて戸塚ヨット代わりに精神病院ぶち込んだと見た方がいいでしょう。  ヒッピーだベトナムだ、アメリカの古き良き時代の終焉、聖家族風味の共同体が崩れ始め犯罪が増えはじめた60年代の黄昏。価値観の多様化なんて都合のいい言葉でくくられる近代ですが、要は社会を保つための方便だった共通の価値観(宗教とか道徳とか聖なるもの)を喪失していく、価値観の喪失した時代でスザンナは翻弄され自己を見失い、自殺というよりも「消えたい」とオーバードゥーズに走る、で両親も手におえんと子育て放棄して病院ぶちこむ。  とまぁ今の日本、1970年代以降団塊以降の馬鹿親に育てられたボーダーと同じ設定なんですね。 # さて、肝心要の医療ですが、精神分析チックなもんを受けておりまして私見ではどうも医療らしきものやっている形跡がございません。まぁボーダーに付ける薬など無いのは昔も今も同じようでして、医療技術としては30年間シンポ無し・・・というか有史から医療と呼べるシロモノがあったんでしょうかボーダー対策?(戸塚のぞく)  でまぁ日長うごごふごご・・・と精神病院で暮らす日々なんすが、私見では周囲の患者が全然精神病らしくないんすよ。まぁ映画ですし、俳優がやっているから仕方ないような気もしますが場末沈澱プシコ病院宇都宮風味のボロクソな閉鎖病棟見慣れた身としましては??? なにやら思春期病棟とかいうらしいんすが、ソレって本当に病気なの? なにやら10代の中央線沿線で美術系専門学校に通う負け犬美大不合格組の秋田県民はぐれ美大不思議ちゃんのような奴ばっかなんすよ。あ、これも一部のカウンセリング迎合した都市部の心療内科(深刻な分裂は診たがらず医療報酬回収マシーンのクズ医院多)と一緒ですね。  さぁ、かような社会不適合者のゴミ屑の巣窟に送り込まれたゴミ屑診断BPD(ボーダー)なスザンナですが、同じような社会不適応者たちとココロ暖まる交流が描かれ、友人も出来ます。まぁ閉塞した病院社会において友人すら出来ぬようなワガママな奴は、もっと別の病院にぶち込まれているような気もしますが・・・。 # でまぁボーダーにありがちなパターン(精神系HP全般に言えるが)ですが、女のスザンナには女のトモダチが出来ないんです。ここポイント、試験に出ますよ。インターネットでもマトモかそうでないHPは掲示板見れば大抵分かります。HP掲示板に異性しか書き込まない場合、まぁ十中八九ビッチと思って間違いないでしょう。ええ、すぐヤラせてくれますから。スザンナも当然、拒みつつも大学教授やら友人の兄貴やらとヤっちゃってます。分析用語でいいますとインフォマニアでしたっけ? 単に超自我欠落の倫理観ないケダモノにしかわしは思えないんすが(病気もってそうだし)、なんで舶来語ばっかつかいたがるんだろうねぇ、和文で「淫乱」でいいじゃないかい。話がそれましたが、そんなマンコ以外に対人関係をむすべないビッチな娘に、やはりビッチなリサ(これがイイ女なんだな、ロングの金髪がちんぽに浸みたじぇ・・・)、チキン大食い女デイジー、そして顔面レア女と、まぁ揃いも揃った病人モドキのパチーの面々と濃ゆい友人が次々と・・・って閉鎖した空間なんでソレしかいないんすが社会の半端者同志、熱い友情が芽生えます。  そんなこんだで、元彼も面会にやってきますが、すぐに男のジッパー引きずりおろしてディープスロートしようとするリビドー炸裂女スザンナ、まぁシタい盛りですし仕方ないでしょう。  この彼はスザンナと一緒に兵役逃れでカナダへ逃げようといいます。なんか山小屋建てて二人で暮らそうなどエコロ莫迦のようなことを宣う莫迦男も真莫迦ですが、スザンナにとってはいつの間にか、病棟の友人たちが何よりも得難い友人だったので病院に残る道を選びます。  ここのトコ、精神病院を→精神系HP、パチーな患者を→精神系ネットジャンキーと代えて見るとおもしろいと思います。 # さて、社会不適応者スザンナBPDは精神病棟がいつの間にか居心地の良い場所になっていきます。街で恥ずかしめられた時も、リサを頭にみんなスザンナを助けてくれました。基本的に仲間意識は強くていい人たちです。顔面レア焼けただれ女がうあああーっと発作起こした時も、ギターで歌を唄って慰めるスザンナ、って太古から天の岩戸で引きこもりの天照大神の頃からヒッキーには扉の向こうで歌ですな。  でもちょっとヤリすぎまして(ここんとこ映画見てね)、まぁその辺りが社会不適応の不器用さ故なんすが、スザンナは医者と対峙して問答をします。この辺が実にいいんですよ。莫迦ガキのワガママさ炸裂のスザンナがボーダーにありがちな白黒はっきり付けなければならぬ・敵か味方か・善か悪か・そんなお子ちゃま問答に医者は、価値の多様さを静かに説く。  そして一番やっかいなリサは別の棟へ移り、電気ショックびびびびびびび〜三昧。イヤになったリサはスザンナを連れて自由を求めフロリダへ脱走します。そこで出会う単なるナマケモノのヒッピー軍団にセクースして寝枕かいて逃げるリサの逞しさ・・・っつーかナンパで××人食ったぜイヒヒな男いるけど、こんな人格障害女いくら喰っても自慢にならねーよ>宮台シンヂくん。 # でまぁ元患者のチキン犬好き少女デイジーちゃんの部屋に一泊ご厄介になります。そこでまたまたひと騒動。デイジー、お前父親に姦られてんだろ・・・とリサの鋭い指摘、わし思うんすが人格障害系の人って基本的に鋭いし頭良いと思いますよ。莫迦は苦悩しないもの。でもね、ラストになれば分かるけど、それは日大受かる程度の頭の良さなんだよな。実に凡庸ナリ。もっと頭良ければ自己分析して病的な状況から逃れるんだけど、中途半端なんすよね。あ、そうそう。もはや莫迦の自己愛発露でプシコ医の刈り取り場と化した自称鬱病メンタル業界、実質ほとんど人格障害レベルのパチー患者で愛読書は藤臣柊子ですが、低学歴かつ莫迦ほど治りが悪いそうですね、いひひひひひ。  っとまたしても脱線しまくったが、リサはデイジーの真相をどんどん暴いていくんだな。お前は退院したというが、退院などしていない、今も不自由なままだと。相変わらずチキンばっか喰って、ヴアリウム(日本ではセルシンのことね)中毒で便秘薬中毒、しかも近親相姦と。  翌朝、彼女はバスタブで縊死しちゃいます、図星すぎたのでしょう。平然と死体を眺め、バスローブから金を抜き取りその場を後にするリサと対照的にスザンナは茫然自失です。そしてスザンナだけが病院へ帰ることになります。信じていた友人の非道な行為に、彼女の寄る辺=精神病院の仲間たちという幻想は木っ端みじんになってしまいます。そして雨の中傘もささずに悲しみにくれるデイジーの父の姿を見て、スザンナは嫌悪していた社会の存在にはたと気付くのでした。 # そして、積極的に精神療法に取り組み、退院を果たすんですな。まぁ元々ボーダーなんて病人じゃないんで自覚すりゃ治りは早い。精神病は根性じゃ治らないけど、元々精神病でも何でもない医者の作り上げた幻想のような病気は自覚すりゃよほどの莫迦でない限り治ります。それが人間の尊厳というもんす。  例えば戸塚ヨット、色々言われてますが正面切って論戦挑んだ精神科医っていましたかい?だって有効なんだもの。精神療法と同じく万人に有効ではありませんが、生命の危険を感じる程の極限に人間を置くことによる効果ってのは戦時中のパンピー神経症者の激減見れば一目瞭然です。(モノホンの精神病は変化無し)なんか似てますね・・・オウム真理教に宗教界が沈黙してたのと同じです。精神療法各派で喧嘩しないのも、戸塚批判に精神科医がたたないのも全く同じなんです。  そして、退院の前夜。嫉妬したリサたちがスザンナの秘密ノートをとりあげて、朗読いたします。そこにはスザンナの目で捕らえた赤裸々な患者たちの精神の分析がのっています。当然全員怒るわな、トモダチだと思ってたんだから。でも、それは見事に図星だったりするんだ。痛いトコ突かれた患者たちは苛立ち、リサを筆頭にスザンナを追いつめていく、逃げるスザンナ、しかし・・・なんか似てますね、チキン女デイジーを自殺に追い込んだ真実の暴露ですよ。でもスザンナは病棟のボスと化したリサにあるコトバを言い放ちます。(映画で見ろ!)この瞬間、デイジーと同じくリサの世界も崩れ去り、あの気の強いThat'sボーダーな(設定は反社会性人格障害らしいが)リサは滂沱の涙を・・・ボーダーだけに滂沱の涙(・_*)\ペチ ツマラン・・・  そして退院の日、呆然とベッドに横たわるリサの足に、スザンナはペディキュアを塗り別れるのです。険しいかったリサの顔に温和な光が・・・  とまぁ精神系HPの8割(妄想ニールセン調べ)をしめるクスリも効かないわりに中途半端に生きている自称うつ病人どもは必見です。この映画を単なる成長憚と締めくくったり、やっぱり愛だよ愛、なんていうのは簡単です。でもね、わしは常々思うのですが、ボーダー的な自己愛の発露って人間の宿命であり通過点のように思えるのですよ。ハタチ過ぎでリサみたいなの身近にいたら迷惑極まりないけど(遠目で見るのは楽しいんすが)、こんなにも人間臭い奴もおらん。医者がボーダーに惚れちゃうのもよく分かる。  そうした人間生来の業のようなもんは克服しなきゃケモノのままなんすよ。スザンナが業の渦中たる精神病棟に安寧していたのは精神系HPの傷の嘗め愛、自分のリスカ画像を晒したり、死にたいだクスリがぶっただ、うだうだ言っているのにも似たり哉、最初に戻るが、わしは同情されるのなんか自分の尊厳として厭なんで手の傷のことなど人に話したりやしないんだな。  もし、この映画を見て、ああスザンナって私みたいステキ・・・とか、私もあの病院みたいのに入りたいな〜なんて感想いだく莫迦は今すぐVTRのテープで首をくくって死んでしまいなさい。この映画は人間の尊厳とは何か、とても考えさせられる映画に思います。 ※あー、人間の尊厳云々の前にホンモノの病人の皆様はキチンと薬呑んでくださいね。

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