[コメント] 風が吹くとき(1986/英)
本作の公開から38年間、とりあえず核戦争は起きなかった。ではこれからの38年間は大丈夫だろうか?
本作が公開された1986年は、当時、米ソの核軍拡競争が一つの頂点に達し、地球を数十回にわたって破壊できるだけの核兵器があるといわれた時代でもある。その時に、実際に核戦争が起きたらどうなるのか、また核戦争はどういう形で始まっていくのかを描いて話題になっていた記憶がある。
その時分には観なかったが、いま観て思うのは、本作で描かれているのは、核戦争の恐怖だけではない、ということだ。その戦争が、一番の被害を受けた人たちの、よく知らないままに始まってしまうという恐怖ではないだろうか。
自ら知ろうとも、考えようともせず、ただただ政府の言うことに黙って従う。そのことが人々をどこにみちびくのか、その怖さを描いているように感じた。
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