リチャード・レスター監督は「ビートルズ」の刺身のツマになるのがどうしても嫌だったのだろうなあ・・・。

とにかくとにかくビートルズの歌以外のシーンが頑張ってリキ入れて作られているのです。前作『ビートルズがやってくる！　ヤァ！ヤァ！ヤァ！』とはかなり違う。面目躍如。ビートルズに圧殺されることなく、これなら「監督」の存在も少しは意識されても良いと思う。蟷螂の斧ではなかったのだ。（残念ながらツボには合わなかったので笑えなかったが）コメディの質は高いように思えるし、映像も綺麗だ。問題は歌以外のシーンがサウンド的にひどく寂しく感じられた点にある。リズム感がないので多少退屈さも感じた。が、ここは素直に監督を称えたい。

＊ちなみに「HELP」はビートルズのアルバムの中で唯一、買って損をしたと思っていたがこの映画を観て、聴きなおして自分内の評価は上がった。