[コメント] ゾンビ伝説(1988/米=ドミニカ=ハイチ)
ウェス・クレイブンのゾンビに対する解釈は「ブードゥー+α」というものだが、この「α」がぶっ飛んじゃってる。秘密警察の設定には難があるし、ハイチの描かれ方も気になる。クレイブンらしい演出は大したもんだが全体的に力みすぎ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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死人が蘇る=ゾンビという枠に捉われず、思い切り謎の薬を利用してくる脚本はなかなか面白い。ブードゥーを扱って基本を攻めつつ、オリジナル(あれ?実話ベース?笑)を味付けている。でもこの味付けはちょっと俺には不味すぎた。
人間の手によってゾンビを生ませるという画期的な設定は画期的なだけであまりインパクトは強くない。秘密警察と主人公の攻防という、本当ならば核にならねばならないものが完全にストーリーを邪魔しているような気がする。その部分のみの展開は(ラストのガチンコ含めて)結構楽しいとは思うが。ハイチにおける不安定な様子も重要なポイントなのかもしれない。しかしそれは十分に分かっていても直接ストーリーとは絡んでこず…。なんかその辺が断片的なんだナァ…。
ラストで謎の薬の正体は「テトロドトキシン」とされている(えーw)。テトロドトキシンはフグ毒の成分(これは有名かな?)で、なかなか分解することのできない強力なもの。ちょっとだけ調べたところによると、この毒にあたると麻痺・しびれ・嘔吐・呼吸困難に陥るらしい。現在も解毒方法は見つかっていない…とな。思い起こせば、この作品にも少しだがそんな意識された描写があったような気も…する。ちなみに今では鎮痛剤に利用されているとか。
最後に……ビル・プルマン熱演ご苦労さん。
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