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[コメント] 極道戦国志 不動(1996/日)

期待しすぎたせいか、衝撃はさほど無かったが、それでも十分面白かった。 2003年8月14日DVD鑑賞★3.5
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まず冒頭のトイレの銃殺シーン。突然ゴーグルを装着し、連射連射。銃弾の雨あられ。挙句ショットガンで追い討ちをかけ、スプリンクラー発動。足元を見れば空薬莢の山に血の海。

この1シーンで完全に見せられ、画面にひきつけられてしまったのだが、その後の展開。確かに面白いのだが、どうも言葉のなまりのせいで、日本語が聞き取れない(泣)これが一番辛かった。

てっきり俺は親父が殺されたのかと思ってたら、殺されたのは兄貴じゃん。

まぁストーリーなんか関係なしに楽しめばよいのだが、他の部分、いわゆる三池テイストと言うのだろうか、ここも前々から散々インターネットで調べまわしていただけに、正直物足りなかった。

二なりや、バイブレーターでの後輩イジメ、吹き矢、生首サッカー、近親相姦、レズ(?)等々、確かに面白いし、笑えるし、かなり独創的(と言うか変態的)な洒落で上手いとは思うのだが、決め手となる一撃がイマイチ感じられず、後一歩の所で足踏みをしているのだ、このギャグは。

同じ様にアクションシーンも面白くもあるのだが、どうも後一歩の所で足踏みしている。何か、サブキャラ達はメチャクチャ面白い個性で、それなりに活躍しているのだが、予想を超えた活躍、と言う事をしてくれない。

何か、度肝を抜く壮絶なとんでもないシーンを期待していたのだが、脇役達はあっけなく死んでいく。ラストシーンはあの終わり方で良いと思う。「祭りはまだ始まったばかりですよ」と言い、竹内力と闘るのか!?と言う所で切れたあの終わりは許せる。だが、それまでにきちんと満足させてもらっている感じがしないので、結果的にあの終わりになんとなく不満を感じてしまうのだ。

三池崇史と言う名前に壮絶な物を期待したのに、アクション、ギャグ、両者ともかなりのレベルで、今の映画界から頭一つ飛び出ている、と言ってもいいほど、この監督が先を走っている事はよくわかるし、劇中に強烈なパンチは多くあった。だが、それが「遊び」部分であり、ストーリー本質に絡む強烈なパンチが無ければあのラストは中途半端としか言いようが無い。

でもまぁそれでも十分面白かったし、三池を語る上で確かに重要な作品である事はよーくわかった。

★3.5

(評価:★3)

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