[コメント] コヨーテ・アグリー(2000/米)
小娘のサクセスストーリーとしては順調すぎるような気もするけど、『アンカーウーマン』みたいなシンデレラチック(または御都合主義)でなく、精一杯生きてる女の子の心意気が画面いっぱいからあふれでていて、非常にかわいい映画でした。
私が非常に心ひかれたのは、ヴァイのお父さんです。NYへ旅立つ日、ヴァイがあれこれと父親に指示をだしているところを見ると、この家に母親がいないこと、そのためにヴァイが母親のかわり(つまり父親の面倒をみる役)をしばらくしてきているらしいことがわかります。とめどなく小言を言うヴァイに、この父親は"I 'm the parent. I'm the one who tells kids how to live your life."といいました。これは名言です。ヴァイの言うことを聞いていると、まるで父親のおかあさんみたいでした。そこで彼は、こういう場合あれこれと指示を出すのは普通親のほうだというんですね。こういうことをちゃんとわかっている親ってなかなかいない。ヴァイはひらきなおって"OK, Tell me how to live my life." そこで父ちゃんすかさず"Don't go!" 簡単なコトバだけど、なかなかこうすんなりとはでてこないものです。(私は英語のこういうところが好き。日本語だとこんなにサラっと言えないなあ・・・どうしてもナニワ節になっちゃうっていうか。『岸壁の母』状態っていうか。だいたい、日本語だとクサくなってしまうじゃない?)こんなふうに率直に言えたらいいだろうなあ。「おまえがいなくなったら私はどうなると思う?」などとたずねられることが多かった私はすごくうらやましい。特に、父親のためにしかたがなく帰ってきてあげるワ的発言をしたヴァイをつきはなしたお父さんがエラいと思う。お母さんのことでヴァイに懺悔するお父さんがいさぎよくてカッコよかったです。私のコドモはいったい人生で何をすることになるんであろう・・・たとえ私ひとりでも、いつでも応援団長でいてあげたいと思ってるからね。あんまりがんばりすぎないで、ゆっくりやんな。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。