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[コメント] シェーン(1953/米)

シェーン』前のシェーンと、『シェーン』後のシェーン。
アルシュ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







これは誰にも興味があるだろう。

まず『シェーン』前のシェーンを予想する。

シェーン』の時代設定は1890年。南北戦争が終わったのは1865年だから、25年が経過しているのだが、シェーンの両親は南北戦争の敗北に関わって富裕な生活と決別し、アーカンサスに移ったと思われる。その後独りで世の中を渡らなければならない状況になり、早撃ちと喧嘩に磨きをかける。そして、この時30代半ば。

次に『シェーン』後のシェーン。

シェーンが少年ジョーイの前から格好良くたち去るラストシーン。しかし馬上のシェーンは、次のシーンにおいて腕をブラリとさせて転げ落ちそうになる。少年ジョーイに対して最後まで男の強さを見せつける。少年もここで大きく成長する。

私はシェーンが死ぬと思う。ただし、少年に姿が見えなくなる1時間後と推定する。

シェーンは揉め事を好む人間ではなかったが、プライドを守るために宿場の商店で喧嘩をした。このプライドが、両親と決別してからの人生において一貫したアイデンテティーとして彼を支えたはずだ。

だからこそ、このプライドが強力なエナジーとなって1時間もの間、彼を支え続けたと思いたい。

(評価:★3)

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