何かを逆撫でするのはこの監督の趣味であり、世間は広く、この趣味を共有するコアなファンがいつの世も不思議と一定数いるものだ。モノクロ撮影がいいし、ベッドに飛び乗れない件も、中庭で円環描き続けるダンプもいいのだが、まあ二度観る映画ではなかろう。粉乳ばかりという告発は叛乱ももっともと思わせられるが、そもそもいったい、どういう学園なのか見当がつかないリアルの不徹底は退屈。組織側の男はドアーズ「まぼろしの世界」のジャケで踊っている人と同一人物ではないだろうか。