[コメント] アラン(1934/英)
全ての映画は寓話である。同時に全ての映画はノンフィクションだ。私は真実だと確信している。だから、映画をフィクション/ノンフィクション(ドキュメンタリー)に分類しても仕方がないのです。
本作にも随所に演出がある。よく出来たカットバック(切り返し)、リバースショットもある。「リバースショットがある」ということはそれだけでどのような理由があろうと言い逃れが出来ないレベルで作為的だ。いや分り易いように極端に言えば、フレームが切られている限り、焦点がコントロールされている限り、それは演出だ。だからこそ、全ての映画を分け隔てなく演出力(映画にたずさわった人々の総合力としての演出力)で評価すべきだと考える。
演出の見所は沢山あるが、矢張り荒波に翻弄される小舟のカットには胸が震える。映画史上最高レベルの怒涛の映画。
#全ての映画がノンフィクション、という方が伝わり難いかも知れない。簡単に云えば、劇映画であっても常に俳優の生理、撮影現場の空気が定着している、という意味において、ノンフィクションだ、というようなことを指しています。
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