最近の映画はダラダラとしたのが多く、正直疲れていましたが、「スナッチ」なその点、とてもテンポ良く気持ちが良かった。 様々な登場人物がいて、初めは「あぁ、混乱するんだろなぁ」と思っていましたが、実際のところはそうでもなく、また個々人のインパクトもあり楽しめました。

この映画の良いところは まず役者自体の存在感を生かしすぎていないこと。 たとえばブラッドピットにしても、出すところは出しているが、出しすぎないところがいい。 ブラッドピットを出しているのではなくて、そのポジションまでで留めています。 そのためブラッドピットが前面に押し出されることなく、映画としてのバランスが保たれていました。 次にテンポが良いところ。 これは前述したとおり、最近の映画はテンポが遅い。 もちろんそこにはその映画の味を出させるための時間として必要ではありますが、ありすぎても困る。 この映画のテンポはまるでチャップリンの映画を思わせる。 そのため客を飽きさせません。 そして出てくるメンバーのキャラクタが薄くないところ。 これだけの登場人物が出てきたのにもかかわらず、個々人の個性が良く出ている。 いいじゃないですか！

この映画を見ていると、何かジグソーパズルを組み合わせているように感じました。 はじめは何かごちゃごちゃしていて、訳が分からぬまま始まりましたが、最後にはうまく全てがはまった。 しかし途中でストレスを感じることもなかった。

良い映画だと思います。