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[コメント] 或る夜の出来事(1934/米)

絵にならない交通機関ナンバーワンの夜行バスが、映画史に残した奇跡のラブコメ。
パグのしっぽ

夜行バスヘビーユーザーの私としては、あの殺風景な交通機関を舞台にこんな素敵な物語を描くフランク・キャプラに驚愕。夜行バスって何となく貧者の移動手段というイメージがしてしまったり(失礼!)、夜中に旅立つ終末的な雰囲気からしても明るい恋物語とは無縁な乗り物だと思うのだが、そのイメージが逆にプラスに働いて逃避行を盛り上げる一助となっている。

話が進むにつれてダメ男っぷりを露呈させるクラーク・ゲーブルとは対称的に、大人の洒脱さを見せてゆく頑固親父。キャラの軸がぶれていると受け取るか、これこそ脚本の深みだと受け取るか。私は後者なので、ラストシーンで飲んだくれる親父に乾杯したい。

(評価:★4)

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