[コメント] ロスト・チルドレン(1995/仏=スペイン)
19世紀的リベット・スチームパンク猥雑ワンダーランド耽美主義的なナイトメアーな童話。
デザイナー・ゴルチェによる独特の赤色の服と、緑色の海の色調の対称が印象的。だが映像美や、風が吹けば桶屋が儲かる的な視覚効果だけがこの作品の魅力ではない。最大の魅力は9歳の子役ジュディット・ビッテだ。
ワン:「ミエット、幼い」 ミエット:「そうでもないのよ」・・・彼女の過去が垣間見える。
靴を脱がせて、足を揉むワン。靴の穴の間から出たひとさし指に表情を緩ますミエット。
少年:「ぼくよりもワンが好き?」 ミエット:「もう帰りな。暗くなるから」・・・応えない彼女にワンへのほのかな想いが伝わる。
多くを語らずに感情の機微を紡ぎ出すジュディット・ビッテ・・・これ以降の映画には出演していない様だ。彼女には、この映画の中だけで歳をとらせたい。
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