[コメント] ツバル(1999/独)
フィルムに色彩を施す映像イメージの豊かさも、鳴かず飛ばずなユーモアの低調ぶりにSO-SO
監督ファイト・ヘルマーは、短編映画で活躍していたマニエラ系の作家であるが、この一作で単なるオタク作家であることを証明してしまった。映像センスはその画面から伝わる耽美的な様式から伺えるのだが、肝心の人物演出、ユーモアを配しながら取ってつけたような身ぶりはあまりにもお粗末な出来であった。確かにチュルパン・ハマートヴァは愛らしく、彼女の存在感は前半この映画を夢の航海へと連れ立ってくれそうなムードがあった。しかし、映画のイコンとなる少女を、いとも簡単に全裸にしてしまうとは、映画偏差値の低さが露呈される全く阿呆な仕業であった。長編一作目にして鳴り物入りで登場したファイト・ヘルマーであったが、その後目立って名前を聞かないところを見ると、映画に愛のない作風が災いしたのかもしれない。
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