別にそう悪くはなかった。少なくともブラッド・ピットとジュリア・ロバーツじゃなかったから見れたもんじゃない！　……ってほどでもなかったと思う。着想も面白いし、その着想にメキシコの砂ほこりっぽい雰囲気もよく合うと思う。

　まずいのは伝説の銃メキシカンの描き方。軽々しすぎる。これじゃ“伝説の魔銃”ってより、“伝説の珍銃”って感じ。伝説を語るシーンをなぜあんなコミカル調にしてしまったのか。伝説そのものもあまり良くない。全て分かっても「ふーん」と思う様な伝説じゃ……。もしメキシカンをもっと重厚のある存在にし、ストーリーとうまく絡み合わせたらもっと面白かったと思う。

　銃の存在が陳腐なので、盛り上がりにも欠ける。ラストで銃口が指輪になっても、なんのこっちゃわからない。テキトーな事するなよ……。着想の段階ではかっこよかったものがいざ、物語をスタートさせてみたら、どんどん寒くなってきて、全てを照れ隠しのゴマカシにしてしまった気がする。

“あらすじ”でコメディと言い切られるのも仕方ない。

追記

メキシコの砂ほこりっぽさは、ブラッドにはプラスに、ジュリアにはマイナスにはたらいていると思う。