[コメント] 喜劇とんかつ一代(1963/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
非常に面白いです。ずっと笑ってられます。少しも古臭さを感じさせません。「バカがいっぱい」と言うのは語弊があるかもしれませんが、とにかく強烈な人ばっかり。笑えて笑えて、ちょっとジーンとして、すぐにまた笑える。やりすぎじゃないかと思うぐらいに笑わせてくれます。
そんな中、ただとにかくカッコイイ女を演じる団令子が非常に素敵。見ててメロメロになります。フランキー堺と一緒に、アゴを出してあうあうと身悶えしてしまいます。
なんでこんなに惚れた映画に4点をつけたのか。理由は2つ。
1. 結局、料理長はあのまま引退してしまうのか? ニュー精養軒は今後どうなってしまうのか? 料理長と森繁は和解できたのか? 岡田真澄は本当にあんなバカ女と結婚してしまうのか? ウソ発見器が選んだリンゴちゃんのお相手は誰だったのか? 様々なことが解らないまま、「♪とーんかーつがー」の歌で終ってしまう。これも卑怯で良いのでしょう。良いのでしょうけど、水くさいじゃないですか。野暮なことを言ってるのは重々承知しておりますが、私だって映画を見てる間だけは、この町の住人にでもなったつもりでいられたのですよ。後の皆さんがどうなるのか知りたいのです。想像することさえ難しいのです。こんなに心配なのに、置いてかれたような気分になるのです。それが寂しいのです。とても寂しい。悔しい。
2. ベタなキャラクタが居なかったと思います。三木のり平は充分に怪しかったし、岡田真澄だって怪しかったし、屠殺職人だって無茶苦茶だったのですが。なんだか上品に計算された奇妙さだと思ったのです。演技力ではない、もっと解りやすいバカさ加減が欲しいのです。
そういう意味でいうと、私が今回唯一の飛び道具だと思ったのは岡田真澄のママでした。
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