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[コメント] くちづけ(1957/日)

どのシーンが一番好きかと聞かれたら、間違いなく「小沢栄太郎さんが出演した最初のワンシーンです」と答えます。
牛乳瓶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







本作を劇場で鑑賞する。

最初のシーンで、川口浩は父親であり議員である小沢栄太郎を訪ねに留置所へ訪れる。ここで川口は野添ひとみ と運命的な出会いを果たすわけですが、ここで劇場内で本作で唯一笑いが巻き起こったシーンがあった。

小沢栄太郎は選挙法違反で留置所にいるわけですが、日本の法律が悪いなど法律のせいにして自分は悪くないと見得を切ります。面会時間も終わり、小沢は去る直前、川口に「オレを早くここから出してくれ」と耳打ちします。ここで爆笑。小沢のコメディエンヌ振りが大変おかしくて、短い出演時間ですが、結果として一番印象に残るシーンとなりました。

小沢のことしか語っていませんが、主役二人の青春はとても温かく描かれており、とても好感触。川口の純真で無垢で一本調子な当時の若者の感情が丁寧に描かれており、こういう時代もあったんだと改めて日本の一ページを知ると共に、今の日本の若者には、当時の川口のような若者は余り見られなくなってしまっており、どことなく寂しく感じました。

(評価:★4)

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