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[コメント] ホーリー・マウンテン(1975/メキシコ)

ホドロフスキーは真の意味で「カオス」の映画作家だ。まさに本能を刺激してくる作品。寺山修司の『田園に死す』やゴダールの『ウィークエンド』を想起させ、一部の場面ではブニュエルをもかくやと思わせる程のシュールさ。
赤い戦車

どの場面もほとんどワケが分からんのにとても面白い。序盤の弟子入り、中盤の水星人金星人・・・と紹介していくところ(まさか太陽系全員分やるとは思わなかった^^;)、終盤の登山行、それぞれに魅力的なハッタリがちりばめられている。こういった子供ぽいハッタリを楽しむのも映画の醍醐味の一つかと思う。それに映像も絵画的な構図で中々美しく、単にカルト映画と片づけてしまうには惜しいものがある。

また、登場した動物の種類の多さでは映画史上1位かも。猿、鰐、蛇、象、虎、カエル、トカゲ、カバ、犬などなど他にも大量。本作に限らず、動物が画面内にいるとカットのカオスさが増しますね。演出者の意図しない動きを見せるからでしょうか。

(評価:★5)

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