ドラえもん長編第三弾｡

今回はドラえもんの定番道具を使用せずにアフリカの秘境を冒険するというストーリーで､途中でどこでもドアまで粉砕してしまい､日本に帰れなくなるというかなり意外性のある緊迫した展開｡道具に定番ものを出さずに積極的に新しい道具を登場させていくところも好感が持てる｡

しかし､今回登場するペコがほとんど傍観者でストーリーに絡まず､中盤になっていきなりペコが犬の王国の王子ということを名乗りだして､後半は普通に彼の王国を救う典型的なファンタジー映画のパターンに持っていってしまうのは強引な展開で芸がない｡少なくとも途中までは『レイダース』的な冒険活劇だったのだから､最後までその路線を突っ走って欲しかった｡