[コメント] 君の名は 第二部(1953/日)
何という鬱々とした物語。でも、だからこそ観る価値がある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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出会いを描いた第一部、和解を描く第三部の間に入ることとなった本作は、内容的には最も暗い物語で、観てるだけで気が滅入るような作品となっている。
せっかく出会った想い人の再会は最悪の状態で、更に半ば暴力的に結婚させられた嫁姑の関係、愛は冷めきっているのに嫉妬深い夫に我慢させられ続ける。そしてついに自由になったと思ったとたん、思い人から引き離される…
何というか、私の苦手とするドラマそのものって感じなのだが、私の好みはともかく、日本映画としては重要な位置づけもあるのは確か。これがヒットすると言うことは、日本人の風土には良く合った作品なんだろうとは思う。
本作が描こうとしているのは女性の自立ではない。むしろ社会的に虐げられている女性を真っ正面から描くことで、多かれ少なかれその一端を味わっている日本女性の共感を得る物語として作ったのだろう。文字通り本作は社会的な作品なのだ。こういう土壌があってこそ日本という国が成り立っていると言う観点から観るならば、本作は今も興味深く観ることが出来る。そういう意味では、今、日本という国を知るためには重要な位置づけにある作品と言うことも出来るだろう。
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