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[コメント] 按摩と女(1938/日)

古い邦画を見るようになってから、祖母に昭和初期の話を聞く事が多くなりました。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







山のあなた 徳市の恋』を見る前にオリジナルが観たかったので借りてきました(ずーっとレンタル待ちで、ようやく観る事が出来たんですが、すでに『徳市の恋』は公開終了…。またレンタル開始するまで待たなきゃです)。リメイクを知ってからオリジナルを知ったので、私の頭の中ではまずリメイクありきなんですが、リメイクでの徳市は予告編などを見る限り、閉じた目の表情等やりすぎに見えたというか、草なぎ剛の演技があざとすぎるように感じました。で、実際オリジナルを見たら、剛の演技はオリジナルに非常〜に忠実だったんだという事が分かりました。というよりも、徳市を演じている徳大寺伸という役者さんがすでに剛に見えちゃうぐらい。こりゃリメイクを見るのが相当楽しみ!

ストーリーは本当に淡々としていて、とても瑞々しく、素晴らしい日本の夏の風景が凝縮されているといった感じです。徳市と福市のやりとりもリズミカルで、滑稽で、なんだかとても良い。

あと好きだったシーンは、徳市が浴衣を裏表逆に着てしまった時に、お尻の部分と首周りの部分が当て布で補強されていたところ。当時の着物事情というか、日常が見えるシーンでとても好きでした。また、毎日変わる女の浴衣を見るのもとても楽しかったです。白黒だけど色味が伝わってくるような素敵な柄が多くて、見ていて楽しかったです。

それから、少年が「オッケー」などの英語を使っていた事にちょっと驚いてしまって、戦前に外来語があったのか思わず祖母に聞いてしまいました。そう言えば古い邦画を見るようになってから、祖母に昭和初期の話を聞く事が多くなりました。そんな時間もとても楽しいです。

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08.07.31 記

(評価:★3)

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