そうか，みんなのコメントを読むともっと面白かったのかも知れないなあ。ぼくには「説明不足」とか「物足りない」とかでなく，純粋に「アレレ，結構つまんないや」としか思えなかったからネ。

　なんとも言えぬ腰砕け感は，「ウルトラマン」を視ていた時に，いつも怪獣を応援しゼットンで溜飲を下した，ぼくの精神状態とも関係があるかも知れない。（つまり別にぼくが爺イになったからこの作品が解らないのではなく，パズーとシータばりに千尋とハクが手に手を取って空を飛んでゆく様は，子供のぼくが観てもオヨヨということだ）

　この映画は，ぼく的には実写の方が同じ事をやってもスジが通じたかも知れない，と感じた。現実界の父母の愚かさとか，気弱な少女が経験を通して行動することを学んでゆく様は，アニメでは表現が不充分な感じがした。但し，実写でやった場合は「不思議の国のアリス」と同じ話に見えて，映画史には残らなくなってしまうかも知れないが。（実際パンフレットにも書いてあったが，この物語はあまりオリジナリティはない）

　(附)「らいてふ」さんの後半のコメントにはぼくも「なるほど」と感心した。宮崎監督は事前の勉強はかなりする方みたいだから，こういう謎解きな愉しみがあるのは佳い。