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[コメント] 点子ちゃんとアントン(1999/独)

典雅で美しい家族映画。エーリッヒ・ケストナーの名作が、現代にこのような幸せなカタチで甦った事に嬉しさを感じる。今の子供は、原作を読んでないだろうなあ〜。
ボイス母

昔、ケストナーといえば、「(本読みの)子供の基本」であったが、今はソレも昔・・・

個人的には、元芸人のアントン母が、ボヘミアンで自由人で、美しく薄幸で愛情深く、とても憧れを感じた。

ドイツらしい美しく翳りがありながらもシャープな画面、イタリア人アイスクリーム屋のカラフルな店、(チョット尻軽な)フランス娘の家庭教師などドイツの裕福家庭の雰囲気もタップリ味わえてもうお腹いっぱい。

もともとヨーロッパの裕福階級は母親自らが子育てなんかしないんだもんね。 そのヘンは今の事情と、原作が書かれた当時の事情が違うので、現代にアレンジする時も、「女性の自立」とかその辺と絡めなければならなかったのだろうが、なかなかのいい手応え。

ケストナーを子供時代に愛読したヒトも、そのチャンスがなかったヒトも、是非とも観て頂きたい。 とても高級な映画です。 そして、音楽がまた、コレが、素晴らしい!!

(評価:★4)

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