[コメント] 姉のいた夏、いない夏。(2001/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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結局のところ、作中登場する”(テロに撃たれた政治家に対し)個人的には何の感情もない”母親の感覚と近い製作者から見た、あるトんでるお嬢様の冒険の果てというコンセプトであったものと思う。何かを伝えようという誠意がないのはともかく、ひょっとすると世界中の闘う人たちを貶める危険性すら感じる作品。
こうしたテロや反社会的といわれる活動を生み出しているのが、フランスであれ、米国であれ、ドイツであれ、自国の帝国主義こそが原因なのだという認識が製作者にはなく、もとよりストーリーに盛り込まれるはずもなく、結局終いにはフェイス(キャメロン・ディアス)をあのような形で殺してしまうことしか思いつかない。
彼女がかかわろうとしていた組織が、なんでそういう活動をしなければならないのかということを十分考えれば、親の金を使って、自分がよその国に流れていき、その活動を支援することの矛盾・欺瞞・傲慢さに気づくはずなのに。 最大の帝国でもあり、母国である米国の矛盾を放置したままで、世界を変えるなんてありえないのだと認めずにはいられないはずなのに。
それを考えると、留学先で、今にも世界が変わるかのような、中途半端なオルグをしておきながら、結局闘わずしてすごすごと引き揚げた、あのフランス人。彼女を救おうと思えば救えたのだと言っていたけれど多分無理だったと思う。 今ではすっかり足を洗ったかのようにゾンビ生活を送る、ただの助平なオヤジであり、全編にちりばめられた物悲しいギターの調べが、自分の責任の重大さに気が付いてもいない”70年代の男”をいっそう哀れに見せている。
最後は醜悪。妹は結局姉の生き方から何を学んだのか。はっきりさせないまま、ぼかして終わってる。
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