[コメント] 姉のいた夏、いない夏。(2001/米)
批評しにくい作品だ。何といっても映像が素晴らしくそれに目をとられてしまうが、原作者の意図は何だったのだろう、と少し考えてみた。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まずタイトルが異様だ。「The Invisible Circus」目に見えないサーカス。
これは何だろう。確かに最初の方で姉の友達がこの人々を連れては来るが・・・。これは、考えるに、現実ではない楽しいもの=夢で、姉の求めた届かない夢=世界革命を夢見る事を指しているのではないか。
又、ラストで、姉と妹がかくれんぼしているが姉はなかなか出て来ようとしないが妹は「ここにいるよ」と出て来る。この作品は、あくまで夢の中にいたい姉と現実に向き合おうとする妹との対比ではないかと思う。
届かない夢を見て挫折した姉と、その挫折からまた新たなスタンスで、つまり現実と向かい合うというスタンスで生きようとする次の世代の若者を描いているのではないかと思う。
さて日本語タイトルの方だが、何故「姉のいた夏、いない夏」としたのか? 名付け人に聞いてみたい。 姉が居なくなって、初めて姉を理解する事が出来たと深読みも出来るが・・・。僕としては妹の目を通して語った「The Invisible Circus」へのオマージュという捉え方をしたい。と言ってもオマージュとするには全体がちょっと弱い感じもしているが。
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