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[コメント] キス・オブ・ザ・ドラゴン(2001/米=仏)

これぞジェット=リーの正しい使い方だ!
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ジェット=リーって、東洋的に精悍な顔立ちをしているし、その体術を駆使して戦う様は本当に華を感じる。彼をエキゾチックな、いわば異質な存在として位置づけ、その強さを強調する。その意味ではこの映画はリーの使い方が本当に上手く、彼の魅力大爆発の作品だ。ハリウッド・スターとなってしまったジャッキー=チェンがハリウッド寄りの作品にばかり出演しているのを嘆かわしく思っているので、ジェット=リーにはこのスタンスをしっかりと守っていってもらいたい。製作はリュック=ベッソン。さすが彼の使い方を分かっていらっしゃる。と言ったところ。

 ただ一方では、ものの見事にこの作品、リアリティが全くない。そもそもこれに限らず、この手のフランス映画って、リアリティというものを全く無視して作っているとしか思えないところがある。格好良ければそれで全て事足りる。と言った感じ。

 今時の日本のテレビドラマだってあんな典型的な悪徳刑事は出さない。それを何の衒いもなく出してしまっているし…大体町中で平気で銃撃戦やらかすようなのが警察の上層部にいるって事自体が変だとは思わないのか?ヒロインの位置づけも中途半端に過ぎる。それに強いライバルも出てこないから、リーの突出した強さばかりが強調され、物語の最後の盛り上がりを欠いた部分もあり。

 結局この作品はリーの魅力のみで成立した作品だな。それだけで★4にしても良かったんだけど…

(評価:★3)

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