『ジョーズ』のシリーズ４作目｡

いいかげんネタが無いのだろうが､鮫が人を認識してアミティからバハマまでブロディ一家を復讐するために追いかけるようにして現れたり､襲う相手もわざわざブロディ一家を識別して狙って襲うというのは､いくらなんでも鮫の性質を無視しすぎだろう｡

復讐する鮫そのものがリアリティの無いものなのだから､どうせなら鮫にはもっと意思を持ってもらって､執拗にブロディ一家を狙って襲いまくって欲しいし､ブロディ一家も鮫に備えて戦法を用意して復讐に挑む展開を作って欲しいところ｡シーン的にも､孫が鮫に襲われた後､エレンがこれといった策があるわけでもないのに､１人で船を走らせて鮫に挑むのもよく分からなかった｡

鮫が襲うところが売りのシリーズなのに､人間側の話が大半を占めているのもストーリーのバランスを悪くしている｡

これなら､同じリアリティの無い展開でも､『ジョーズ３』の方がまだ鮫が現れたことでパニックになる恐怖もあり､主人公らが水族館で飼われているイルカを使って鮫を倒す部分も面白かった分評価できる｡

ただ､故障した船を手動で操作しながら､ブロディ一家が鮫を倒そうするシーンは思ったよりは悪くない｡