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[コメント] シャドウ・オブ・ヴァンパイア(2000/米)

しっかし、ジョン・マルコビッチウィレム・デフォーですか…よくぞ こんな性格俳優を主演にしようと思った!二人にオファーしたというニコラス・ケイジに惜しみない拍手を送りたい。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 最初この映画の話を聞いた時、都会に住んでいなかったことを心底悔やんだ。

 何せ私の大好きな、最大のお勧め映画の一つ『吸血鬼ノスフェラトゥ』を、しかも映画界を代表する性格俳優とも言える二人、マルコヴィッチとデフォーがやるというのだから(良くもまあ、この二人を主演にしようと思う)。これはもう絶対に観たく、歯がみさえしていた。

 DVDを購入して分かったのだが、私は大きな間違いを犯していた。てっきりムルナウ役がデフォーで、シュレック役がマルコヴィッチとばかり思っていたのだった。DVDで配役を見るまで全然気付かなかった。その配役を見た途端、頭の中で「?」マークが踊り、そのショックから立ち直るまで、少々時間がかかったくらい。

 で、出来だが、やはり性格俳優と言うだけあり(劇中、シュレックもそう呼ばれている)、デフォーの演技は凄まじく良い。意外にも彫りが深いデフォーはスキンヘッドにするとシュレックに良く似ている。それにあの動きもまさしくシュレック!特にあの白目を剥いてる辺り、いやはや凄まじい。対するマルコヴィッチも、中盤でこそ完全にデフォーに食われていた感があったが、ラストでのあの完全に向こうの世界に行ってしまったような怪演には大感激!

 映画としては当時の映像も結構使われていたりしたが、雰囲気的にはやはりオリジナルには及ばずかな。もう少し画面を荒くして、暗い雰囲気を作ればホラーっぽくもなっただろうし。

 後、やはりあの性格俳優2人を配したのはちょっとまずかったような。この映画はマックス・シュレックF・W・ムルナウの話ではなく、まさしくウィレム・デフォージョン・マルコヴィッチの話になってしまった。

(評価:★4)

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