監督の「どうだ、かっこいいだろ。」という心意気は伝わってくるし、実際かっこいいと感じるシーンはある。しかし「どうだ、かっこいいだろ。」というのが空振りに終わると寒い。

何よりも主人公が寒い。監督の心意気を感じるのはいいが、主人公から「どうだ、俺ってかっこいいだろ。」というのを感じてはダメだ。それではかっこいい主人公ではなく、かっこつけてる主人公になってしまう。

「俺は絶対に負けないんだよ。」

「俺は待たされるのが嫌いなんだよ。」

「俺は逃げるのが一番嫌いなんだよ。」

「俺は人に指図されるのが嫌いなんだよ。」（この主人公、やたらと語尾に「だよ」がつくんだよ）

こういうことは自分で言っちゃあいかん。これじゃあ、かっこいい、じゃなくて、かっこつけ、だ。自分の性格を自分の口では説明せずに、素でふるまっているのが、本当にかっこいい主人公なのだ。

３点としたいところだけど、かっこいい部分はむちゃくちゃかっこいいので＋１点。