[コメント] エド・ゲイン(2000/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
図書館に足を運べば彼に関する書物は沢山あるはず。ネット上でも彼に関する資料は山のように存在する。自分も『悪魔のいけにえ』『サイコ』『羊たちの沈黙』なんかで彼の名前を知ったクチなので、ネットを駆使して(笑)彼のことを必死に調べた記憶がある…。
それを踏まえてこの映画を鑑賞すると…これが実につまらん…。何が駄目かって、問題はやっぱり脚色にある。映画的なセンスに乏しすぎるぞ。終始盛り上がらず、かと言って不気味でもない。淡々と描かれているだけ。主演のスティーブ・レイルズバックを始め、役者陣はかなり味があってもっと面白くなったはずなんだけども。
あまりに批判しても、それこそ救われないから…(笑)。えっと…この映画、おそらく恐ろしく(文献、記録に)忠実。チェック柄の帽子とベストを始め、彼が最初の殺人を犯すまでの経緯は物凄く忠実。母親を神と崇め、次第に“思考が支配されていく様子”こそ唯一の脚色かもしれない。亡霊はB級らしさばかりが目立って、お世辞にも褒めることはできんが…。また、女の人肉を鹿の肉と偽って近所に振る舞い、同時に評価してもらうという逸話!も描かれていたのには驚いた。ただ終盤は物事がスピーディに経過しすぎて余韻も何も無い。あと逮捕後の警察による実況見分のシーン。パカっと半分に割れた頭蓋骨をお皿代わりに使用している様子、皿に盛られた内臓(グエ…)、ゴロゴロと転がる生首等々…「そういう描写は緻密なのね!」という映画の姿勢には参ってしまう…。これは映画なのだから、もっとエドワードの周囲を描いてもらいたいところ。かと言って、彼の内に秘めた思いは抽象的すぎて掴めないけど。
夜もふけた頃、エドは女の皮膚を身にまとって踊り狂う!
ノーマン・ベイツも踊り狂った!
レザーフェイスも同じように踊り狂った!
ふぅ。
エドは逮捕され、三十数年が経過した後に病気にて他界。
もはや自分が知りたいのは、その三十数年間ですっ!
(関係ないですがIMDbにエド・ゲインが登録されているのには正直驚きました…。記録映像での出演だとしてもねぇ苦笑)
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